ThinkPad W540レビュー

ThinkPad W540 logo画像ThinkPad特集

Lenovoの高性能ノートパソコン、ThinkPad W540を試用する機会に恵まれました。

(画像クリックでクーポン掲載のThinkPad紹介ページへ)

ディスプレイや筐体のサイズが似ていることから、ThinkPad T540pとの比較や使い心地が気になる方も多いのでは?その辺りも触れていこうと思います。


モバイルワークステーション

とにかくハイスペックなこのThinkPad W540。まずは試用機種のスペックを紹介。

CPUインテル Core i7-4800MQ プロセッサー (2.70GHz, 6MB, 1600MHz)
OSWindows 8.1 Pro(注)
ディスプレイ15.5型3K液晶 (2880×1620 LEDバックライト 300nit IPS 光沢なし) カラーセンサー
グラフィックスNVIDIA Quadro K2100M グラフィックス (2GB)
メモリ16GB PC3-12800 DDR3L
キーボード日本語キーボード (バックライト、数値キーパッド付)
内蔵カメラカメラ(HD 720p対応)
HDD256GB eDrive ソリッド・ステート・ドライブ
WLANインテル Dual Band Wireless-N 7260 + Bluetooth 4.0
その他指紋センサーおよびカラー・センサー、スマートカードリーダー

(注)試用機種初期インストールOSはWinows 8 Pro

Lenovoオンラインショップ上で上記構成にカスタマイズした場合の価格は約40万円。(クーポン適用前)なかなかのお値段です。

特筆すべき点は、

  • インテル Core i7-4800MQ プロセッサー (2.70GHz, 6MB, 1600MHz)
  • 3K液晶 (2880×1620)
  • NVIDIA Quadro K2100M グラフィックス (2GB)
  • ディスプレイキャリブレーション可能なセンサー搭載

など。

パワフルなプロセッサー(Core i7-MQ)、3K液晶、Quadro搭載。

さらにトラックパッド横に設けられたカラーセンサーとPantone® カラー・キャリブレーション・ソフトウェアによりディスプレイのキャリブレーションが可能。


(パームレスト部分に設けられたカラーセンサー。画像クリックでWシリーズ詳細ページへ)

サイズと重量面から、カバンに入れて気軽に持ち歩けるという機種ではありません。

しかし、可搬性のある超高性能なノートパソコンを求める方に適しています。

さらに掘り下げれば、NVIDIA Quadro K2100M グラフィックス (2GB)とNVIDIA® Optimus™テクノロジーの組み合わせを活用し、

  • 3Dグラフィックス制作
  • CAD
  • 金融シミュレーション

などを行いたいというユーザーをターゲットにしています。

趣味やパーソナルユースではなく、仕事でCore i7-MQとQuadroのパワーが必要という場合は最適なマシン。

NVIDIA® Optimus™テクノロジー高度な金融シミュレーションや構造解析、3Dグラフィックス制作など、高度な演算能力を必要とする業務に対応して、最新のNVIDIA® Quadro™ K1100M/K2100M グラフィックスとNVIDIA® Optimus™テクノロジーを搭載。PC上でアクティブになっているアプリケーションをプロファイル情報からチェックし、グラフィックスの選択を自動で判断。ThinkPad W540、製品ページより

導入にあたっては、ThinkPadラインナップ内での比較検討ではなく、他社モバイルワークステーションとの比較になりますし、設計・デザイン事務所の場合は機種単独のスペックだけでなく、保守や今までの資産との絡みもあります。

知人の設計事務所も高性能なモバイルワークステーションを周期的に入れ替えていますが、すべて販社任せです。

ですので「プロにもおすすめ」とは気楽に言えませんが、高性能なモバイルワークステーションを導入希望する際、比較検討候補に入れて間違いのない機種でしょう。

パーソナルユースには適していない?

CAD、3Dグラフィックス制作、シミュレーションという言葉が出てくると、「パーソナルユースとしては向いてない?」と思われるかもしれませんが、そのようなことはありません。

現時点で入手可能な物から、なるべくハイスペックなノートパソコンを使いたい!というニーズは理解できますし、私もどちらかと言えばそのようなタイプです。

ThinkPad W540を個人用として使ってみての感想やフィーリングについて、数点お伝えしていきます。

巧みな排熱処理

ThinkPad X1 CarbonやThinkPad X240を試用した際も感じましたが、ThinkPadシリーズは排熱処理が上手ですね。

ThinkPad W540、起動時とシャットダウン前にPCサーバーのようなファンの動きをします。大きな音を立て、強制排熱するような動き。

その際やファンの音がやや大きくなりますが、不快なものではありません。(ちなみに今、この原稿を書いている自分のVAIOノートはファンの音質が非常に不快)

高負荷作業時はファンが大きく回りますが、それ以外はSSDを搭載していることもあり、ほぼ無音。ネット閲覧やエディタでの作業程度ではまったく音がしないという状態。

キーボード面、高負荷作業時はやや熱を帯びますが、そのような作業時以外は熱くて不快になることはありません。

素晴らしい液晶品質

試用したThinkPad W540が搭載している15.5型3K液晶 (2880×1620 LEDバックライト 300nit IPS 光沢なし)。

発色、色域とも非常に良好でした。きっちりとキャリブレーションしたEIZOの外部液晶モニタと比較しても、表示品質は良し。

車移動でなら問題なく持ち運べるサイズなので、写真撮影を楽しむ際に持ち出したくなりました。

カラーセンサーを用いたキャリブレーションが可能なのも特筆すべき点です。

やや難と感じた点

質感

実際の強度には問題がないのですが、ThinkPad X1 Carbonなどと比較した場合、特にパームレスト部分の質感が劣る印象を受けました。

プラスチック感が強いボディで、「値段なり」の質感を求めた場合、少々がっかりするかもしれません。

NEC製ルーターとの相性

以前のThinkPad試用で経験したNEC製ルーターとの相性問題。今回も発生しました。

具体的な症状としては、ThinkPad W540と無線LANルーター接続直後は良好な接続状態なのですが、段々とスピードが落ちていきやがて通信不可となります。

バッファロー、プラネックス社無線LANルーターでは発生せず、NEC製ルーター(WR8700N)とだけこの問題が発生します。

以前はこの問題を解決しようと色々試みましたが、今回は早々とあきらめました。

これは最近使ったThinkPadすべて(ThinkPad X1 Carbon、新しいThinkPad X1 Carbon、ThinkPad X240、ThinkPad X240s)で発生しています。

ThinkPad T540pとの比較

ThinkPad W540の購入を検討する際、ほぼ同サイズの筐体とディスプレイを持つThinkPad T540pと比較する場合が多いのではないでしょうか?


W540とほぼ同サイズのモデル、ThinkPad T540p。W540と同様、テンキー付キーボードを備えています。画像クリックでTシリーズラインナップへ。

選択の判断材料として、ノートパソコンで主に行う作業の内容で選ぶのがベストだと思います。

前述したように、3D系の作業を行うことがあるならThinkPad W540。

そうではなく、2Dグラフィックス作業や、広い画面で様々な作業を行いたいならThinkPad T540pという選び方で問題ないかと。

テンキーの問題

ThinkPad W540クラスのノートパソコンを購入候補として積極的に選ばなかった理由のひとつに、

「テンキー付き」

という点があります。

最近はどのメーカーも、このサイズのノートパソコンはテンキーを付けている場合がほとんどです。

液晶画面に正対した際に、身体がよじれる感じがして、テンキー付きキーボードを持つノートパソコンを敬遠していました。

ですが今回、ThinkPad W540を試用してみて、テンキー付きキーボードにかなり慣れることが出来ました。

テンキー無しのノートパソコンを使っていた直後にThinkPad W540を使うと、「あれっ」ということもありましたが、今はタイプミスもなく使えています。

「大画面ノートが欲しいが、テンキー付きがネック」

そう悩んでいる方、ThinkPadに限らず、それほど時間を必要とせずテンキー付きノートパソコンに慣れてしまえるかもしれません。

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