知人夫婦から自宅に招待され、週末に伺わせてもらいました。
彼らは半年ほど前に新居を購入。何度も新居にお誘いを受けていましたが、こちらの都合が付かず延び延びになっていました。
やっとお互いのスケジュールがあったので、新居にお邪魔し、玄関を開けた瞬間、
「ニャッ!」
という短い鳴き声を上げながら飛びついてくる黒い物体が!
初対面なのに甘えん坊過ぎる黒猫ちゃん
ちょうど足のスネ辺りに、抱きつくように飛びかかってきた物体。
それは黒い子猫でした。
びっくりして、うわぁ!と後ずさりするも、子猫ちゃんはスネに抱きついたまま離れず。
「おおおぉぉおおおおぉおお」
あまりに驚いて漏れ続ける声。
「ごめんなさいね、この子、甘えん坊で」と謝る奥様。
いやいや、大丈夫ですよと言いつつ、ガシッとしがみついたまま離れないので、どうしたものかとおどおどしていると、奥様が黒猫を私の足から引き離してくれました。
いきなりの出来事に驚きつつ、玄関から廊下を通り家の中へ。
知人夫婦にお土産を渡してご挨拶。
まずは一杯ということで、ダイニングルームで乾杯。
グラスに口を付けようとした瞬間、またまた
「ニャッ!」
短く、ひと鳴きしながら、私のジーンズに爪を立ててガリガリと膝の上に昇ってきました。
膝の上に乗ると、こちらの顔を見ながら物欲しそうにニャーッと鳴いて見つめてきます。
黒い子猫ちゃんとこんなに近くで接したのは初めて。瞳の色が綺麗なんですね、黒猫は。
引っ越しと共にやってきた黒猫
この子猫、知人夫婦が新居へ引っ越してきてすぐ、
「庭にいた」
とのこと。
彼らが言うには、子猫自ら遊びに来たという雰囲気ではなく、母猫が置いていったんじゃないかと。庭の隅でプルプルと震えながら、か細い声で鳴いていたそうです。
これも何かの縁だし、引っ越してすぐに来てくれたのだから追い返す訳にも行かないと、一緒に暮らすことを即決。
ミルクやご飯を与え、少し落ち着いた頃に獣医へ連れていき薬をもらい、ネットや書籍で猫の飼い方を調べ、今はすっかり家族の一員に。
性別はオス。
黒猫のオスは甘えん坊?
私も昔々、猫を飼っていましたが、ここまで甘えん坊ではありませんでした。
この、オスの黒い子猫は膝の上に乗ったまま、「撫でろ撫でろ」と催促してきます。
彼を撫でながらビールを飲んで雑談。
しばらくすると膝から降り、部屋の隅からおもちゃを引きずってきて、足元にぽとり。
私の顔を見ながら呼ぶように鳴くのです。おもちゃで遊べということか……。
黒猫ちゃんに付き合って、遊んであげるとまた膝に乗せろと催促。
この後、食事を終えてリビングソファに移動しても、べったりそばにくっついてきます。
「猫ってこんなに甘えん坊だっけ?」と知人に尋ねると、
「黒猫のオスは人なつこい、らしい」とのこと。
この日、知人宅には正午から夕方まで滞在し、彼らと色々楽しく話しをして盛り上がったはずですが、正直、黒猫ちゃんのことしか覚えていません。
知人夫婦の旦那さんと私は長い付き合いで、彼は昔から、
「家を買ったら自分の部屋にミニカーとフィギュアのコレクションを飾りたい」
そう常々語っていました。
新居でその夢を実現し、この日も彼ご自慢のコレクションをたっぷりと見せてくれましたが、あまり記憶にありません。
今も暇な時は
「●●ちゃん(←黒猫の名前)、元気かなあ」
などと考えてしまう重症っぷり。
あんなに人なつこく優しく育っているのは、いきなり庭に現れた黒い子猫を暖かく迎える知人夫婦の優しさも大きいでしょう。
黒い毛玉が可愛く鳴きながら、コロコロと走り回る姿はたまらないですね。はぁ、また会いたくなってきた。