前回の「Dell Chromebook 11 実機レビュー ハードウェア編」では、本体の使い心地についてお伝えしました。
今回は、「Chromebookを個人利用した場合の使い勝手はどうなの?」という点にスポットを当ててお届けします。
Dell Chromebook 11に由来したネタというより、「クロームブックを使っての作業や仕事、プライベートでの利用」はどんな感じなの?というレポートになります。
ハードウェア的な部分や、実機に触れた感想などはDell Chromebook 11 実機レビュー ハードウェア編をチェックしてみてください。
なお、使用中のDell Chromebook 11はこのようなスペック。
- CPU:Intel Celeron 2955U
- メモリ:2GB
- ディスプレイ:11.6インチ 解像度1366×768
- ディスク:16GB SATA SSD
- 重量:約1.3kg
Chromebookのメリット
フタを開け、Googleアカウントにログイン。
Windowsアップデートのような重い更新処理もなく、すぐにChromeブラウザでの作業が始められる……この軽快感が、Chromebook最大のメリットかと。
文字にするとたいしたことない感じですが、実際使ってみるとこの手軽さはかなりのもの。
しばらく使っていないWindowsノートを立ち上げる時、
「あー、起動してまた更新が始まって再起動かあ」と鬱々しくなることが、Chromebookでは皆無。心理的負担の少なさはデカいものがあります。
タブレットでもスマホでも同じことをできるのは事実。ただ、しっかりと打ちやすいキーボードがあるハードでは、Webサイトの閲覧だけでなく、何かやろうという時の効率がまったく違います。
実はブラウザ上での作業がほとんどだった
Dell Chromebook 11を使ってみて驚いたのは、
「Webブラウザで出来ることがこんなにたくさんあるのか!」ということ。
東日本大震災を経験して以来、データの取り扱いやパソコンの利用について心がけていることがあります。
- データをクラウド上または分散して保存
- どこでも仕事ができる環境の構築
データは分散複数保存し、どこからでも取り出せるように。
デスクトップパソコンに縛られず、どこでも仕事ができるように。
これらを心掛けていたら、ほとんどの仕事や作業はWebブラウザ上で済むようになっていました。
ブラウザ上で様々なことがこなせる環境にポンとChromebookを入れてみると、コンピューター(ノートパソコン)でやりたいことほぼすべてがDell Chromebook 11でまかなえてしまいました。
いかに自分がブラウザ(Google)依存しているかを思い知る機会にもなりました。
Chromebookで超えられなかった壁
細かい不満は当然あります、Chromebookに対して。
日本語入力にATOKを使いたいが使えない、日本国内で発売されているどのメーカーのChromebookを選んでも液晶の品質がいまいちなど。
Chromebookを使っているうちに、それらの問題はまあ許容できるなと思いつつ、どうしても物足りなく感じてしまったのは、なんと言ってもAdobe製アプリが動かないこと。
具体的にはPhotoshopです。代替となるアプリはあるものの、Photoshopにはかないません。
Photoshopさえ使えればという場面に何度か遭遇しました。
噂ではChromebook向けPhotoshopの開発も行われていると、どこかで見かけた記憶が……。
Chromebookはまだまだこれから
私と同様に、仕事やプライベートでパソコンを使う際、Webブラウザへの依存度が高い人ほどChromebookはハマります。
先に述べたAdobe系アプリやエンターテインメントへの対応(動画や音楽ファイルへの対応)が弱いまたは不可であるものの、まだまだ伸びしろのあるカテゴリーです。
現在の価格レンジを維持しつつ、ハード的な魅力を持ったChromebookが出てくることを楽しみにしています。
まず何より液晶のクオリティを上げてもらえたら嬉しいんですけどねー。せめてToshiba Chromebook2 Full HDモデルレベルのマシンが、日本でも手軽に買えるようになることを願っています。